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        昔は棚があった

          長い板が一枚部屋の上に渡してあった

        不要の物は取り合えず棚に上げた

          部屋がすっきりした

        ぼた餅も棚に上げた

          何かの拍子に落ちてきた

        何でもかんでも棚に上げっぱなしだった

          鼠が巣を作っていた

        今の家は棚がないので

          全部押し入れに突っ込む

        でも大事な物は棚に上げて置きたい  



| 07:41:00
今が一番いい


        木の根が走ってる斜面で

          根の輪っかで根と根の谷間で段々で

        思い思いに居心地のいい場所を占めて

          黄緑色の苔が生えている

        もう少しすると木の葉が生い茂る

          今は青空が見える

        「今が一番いい!」



| 07:26:00
セキレイの恋


        広場にセキレイがいた

          あっちへ行ったりこっちへ来たり

        嘴で地面を突っついたり

          嘴を地面に擦り付けたり

        通り過ぎる人の脚を見ていたり

          するとパッと飛び立ったから

        慌てて目で追いかけたら

          もう一羽に急接近し鳴き合って

        猛スピードで一緒に飛んで行った   



| 07:33:00
空もよう


        こんなにも気が滅入るのは

          空もようのせい

        やる気が全然出ないのは

          この空のせい

        灰色のカーテンが空に引かれて

          青空が見えない

        雲のカーテンがサッと開いて

          青空がチラッとでも覗いたら

        わたしはパッと元気になるのよ!



| 07:21:00
鈴かけの鈴


           大きな鈴かけの木には

             無数の鈴が掛かっている

           茶色の小さな鈴は

             「チリン」とも鳴らない

           秋に葉が全部散っても

                   鈴は落ちない

           願い事を一つ一つ

             鈴にかけて

           春になるまで

             願い事が叶うまで

           鈴を落とさないの?

           



| 07:40:00
春の声


        恋人を呼ぶ時はたぶん

          ア~ア~ア~ア~!

        恋人の取り合いで揉めてる時はたぶん

          カーカーカーカー!

        恋人を取られそうな時はたぶん

          ガーガーガーガー!

        喧嘩を止めに入った時はたぶん

          アーアーアーアー!

        「愛してるよ!」とか

          「あっち行って!」とか

        「無理!無理!」とか

          「まあ!まあ!まあ!」とか

        春になり鴉の声が一段とでっかくなった   



| 07:41:00
応援


      運動会の"借りもの競争”は紙に書かれた

        借りるものを借りてゴールへ走る

      知らないおじさんやおばさんの所へ走って行って

        借りたいものを伝えると

      「ほらほら持って行きんしゃい」と

        みんな親切で困ってる人に貸してあげる

      借りたものを持って全力疾走する

        ワーワーと応援の声が湧き上がる

      他人事だけどめちゃ感動する



| 07:32:00
新型コロナ

                        

         僕 「雑巾は絞る

           ぎゅぎゅっとよく絞る

           知恵も絞る

           ぎゅぎゅっとよく絞る」

         君 「知恵は雑巾と違うから

           目に見えないから

           絞るの難しいよ

           新型コロナも絞れないよ」

         僕 「そこを何とか絞ったら

           きっとコロナに感染しないよ!」



| 07:21:00
バスに揺られて


    バスが遅れて来ても許すように

      バスがのろのろ走っていても許すように

    バスが後ろの車に次々と追い抜かされても許すように

      バスのような自分を許して

    バスに揺られて

      恋人と行く旅の気分になって!



| 07:12:00
生真面目

       わたしは生真面目で

         学校を一日も休まなかった

       生真面目過ぎて

         生真面目を呪った

       「卒業までに一回はズル休みをすべし!」

         生真面目に考えた

       珍しく大雪が降った朝

         いつものように公園の中を通った

       いつもの公園が一変していた

         草も木も小道も真っ白で太陽に輝いていた

       公園で遊んだ    



| 07:34:00
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